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日常からの脱出 story1

「なんか起こらないかな〜」
今日も兵藤静は学校に登校する。
「なんか起こらないかな〜」
今日も松本優は学校に登校する。
「じゃあ出席確認するぞー。青木」
「はい」
「秋葉」
「はい」
中学3年5組の担任の先生は自称永久の35歳である後藤先生である。
何歳にも見える不思議な外見をしている先生は何かと生徒から人気があるらしい。
「なんか起こらないかな〜」
「なんか起こらないかな〜」
教室の窓側最前列で桜の舞い散る外を眺めている静と廊下側最後列で机に突っ伏していた優のつぶやきは教室のざわめきの中に消えた。
去年で50周年を迎えた私立札幌学院中学校の校舎は開校当初建てられたものが相当頑丈にできていたらしい。そのおかげで幸か不幸か一回も修復されていない。なのでいまは教室も廊下もボロボロで、床は踏むとギシギシいうのは当たり前で、入学したての頃は歩くことさえ怖かったものだが、2年以上たったいまではなんとも思わなくなった。

  • 初めての小説開始します
  • 文章も未熟だと思いますが…
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