知識はふと思い出した様に訊ねた。
「ねぇ、君は何をしようとしてたの?」
「この空間の広がりを計算しようとしてたの。」
そう答えると知識は少しうつむいてこう続けた。
「無駄だよ、此処は広がりなどないよ。
あるのはただありとあらゆる法則を崩壊させた本棚の羅列と時間だけだ。
そうじゃなきゃ私たちは光速を超えられない。」
こういう時、体感という物はアテにならない。
主観的に見た時は数天文単位進んでいようとも客観的に見ると数メートルしか進んでいなかったりする。
つい先程の本棚だって、予想されている全宇宙の原子の数よりも多い本を貯蔵していた。
体感をアテにするということは三次元空間で虚数を考えるくらいに愚かなことかもしれない。
「ねぇ知識、ミコトまであとどれくらいなの?」
「さぁ、でも早いうちに着くよ。その様子だと眠いんだね、私の背にお乗り、目を開けたら多分着いているよ。」
少女は、深く、深く哀しい眠りについた。
やぁ( *・ω・)語り手だ。
この顔文字は流行らせないから安心してくれ。
なんだか気が向いたから2話投稿したよ。
さて、そろそろリタイヤする子が出てくるかな。
まぁそんな事は無いか。
意味がわからない場合はすぐにとめていいからね。
わからない事は聞いてくれ。
これから挿絵を某イラストコミュニケーションサイトに投下するかも知れません、ていうかします。