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震災+5

 私はまだ小4でした。ちょうど調理実習があって早く帰ることになったあの日。みんなで外で手を振って別れているところでした。地震だ、校庭に集まれ、と叫んでいる友の声も、足が不自由な母が心配だとなく泣き声も、私の耳には入らず、ただただ目の前の恐怖に立ち尽くすことしかできませんでした。
 私の住んでいる市にも津波は来ましたが、私の住むあたりまでは来ませんでした。それでも私たちに与えた恐怖は、とても大きいものでした。
 あれから5年。被害の跡も薄くなり、人々からあの恐怖が消え去りつつあります。それでも私たちはこの震災を、この恐怖を忘れてはいけないと思います。忘れないことが、いまだに苦しんでいる人への応援に、支えになるのではないかと思います。
 あの日から5年。明日、中学校を卒業します。いまここまで成長して中学を卒業できること、今こうして明日に思いをはせることができること、そして今日を、明日を、生きていられることに感謝して、明日の卒業式を迎えます。
 私は、あの日のことを、一人の被災者として、絶対に忘れません。
 【長文失礼しました。】

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