きぃぃぃぃぃいいいいいいいいん!!!
鼓膜を破りそうな高周波数の音は閃光と同時に少女の手より発せられた。
高密度に圧縮された光速のレーザーが無数の目を持つ怪物を貫く。
1発だけでなく、何発も何発もレーザーは怪物へと撃ち込まれた。
高周波数の音は、ユリの下にも届いた。
「......!?この音は.........。
うーん、やっぱりボクの仮説の方が正しいのかな......うーんわからない。」
少し思考を巡らし、ユリは少女の様子を確認する事にした。
ユリは手のひらに一冊の本を召喚した。
ぶおおおお、という無骨な音とともにユリの手のひらに『not walk move』と刻印されたグリモワールが浮き上がる。
ユリは、本に書かれた文字を呪文を唱えながら指でなぞった。
次の瞬間、体の周りに現れた何十粒もの光り輝く水晶と共に、ユリの体は転送された。