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鬼ノ業~本章(参拾参)

朔が、蒼の手首に手を添えた。
「蒼、」
「だが…!」
首を振る。思い切り顔をしかめ、押しやるようにその手を離した。
鬼は嘲笑う。
「お前は人間だということはわかった。しかし、そこのお前は鬼でもなければ人間でもない。
寧ろ、何故一緒にいるのだ?そこの女も。」
すると朔は、
「僕は人間だ。鬼でもあるだけで。」
そう言い放ち、「何故一緒にいるのか解らない頭なのであれば、いっそ捨ててしまえばよろしいのでは?」
恐ろしく冷えきった眼に、鬼は口を噤むしかなかった。

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