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虚無の香り

雨が乱反射して生まれた
仄かな景色と誰かの嘘と
傘に降る雨が 冷たい

沈んだ先のあの都市で
僕を塞ぐ あの壁の前で
濡れてしまった 詩集を
失くしてしまった 思い出を

僕は幽霊船に乗って 漂う
見つけ出すんだ 翡翠色の瓶

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  • わぁ…なにこれ素敵。
    濡れてしまった詩集の、滲んだ紙の匂い。
    傘に染みた雨の色、瓶に詰めた微かな香り、
    あの都市のかたち、幽霊船の影…

    いろんな色やかたちや匂いが、わあっ!と浮かび上がって囲まれるようなポエム。


    ちょっと雨あがりのうたを書きたくなっちゃった。

  • 結末の見えないファンタジーを読みかけのまま寝ちゃったときの夢 みたいな、感じ。ドキドキするのに切なくて、すごく素敵です。
    素敵としか言えない自分の表現力のなさが恥ずかしくなってきます……。

    レスはたぶん初めてですが、まめまめづくし☃さんの詩はずっと読んでました!いつも心にとまる言葉があってとてもすごいなあと思っています。

  • ☆シャア君!
    レス、ありがとう!こんなにも褒め殺しにされると後悔なく成仏できそうです!(笑)
    雑踏や高層ビル群に飲み込まれそうな僕の小さな夢を守るように見つけ出すように忘れないように大切にしたいなと思ったんです。
    一般的には雨はマイナス要素として生きてしまいがちですが、ここではな雨は貴重な光をくれるし、浄化もしてくれる素晴らしいものなんです。
    雨が上がったら、傘を閉じて、自分の足で歩けるようになるでしょうかね…。
    本当に嬉しい!ありがとう!!


    ☆はなとらさん!
    レス、ありがとうございます。素敵なんて…大変光栄です!
    結末が見えない、答えが掴めない、心が倒錯して、混沌とする。とどのつまり、いつだって正解はないし、答えは出ないんですが、悩んで苦しんで笑う。そんな人間味が実はファンタジーめいているように感じます。
    今までもポエム、読んでくださってありがとうございます。私もはなとらさんのポエム、大好きなのでこれからもよろしくお願いします!