今まで見てきたものにあなたの影を重ねると、見たくないものまで見える。なんだかそんな気がしたの。ほどくことなんてないと、信じて待ってた左手は、居場所を掴めず空へと投げ出すことしかできなくて。最後のページは二人で埋める、と約束したはずだったのに、鏡に映るのは、あなたの後ろ姿で。 何度問いかけても返事がこないのは、それが返事だったから。壊れるほど抱いて、あなたの腕で、それじゃなきゃ、眠れない。眠らなくていい。