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鬼ノ業~本章(参拾伍)

まず一番に向かったのは屯所だ。資料を見ていくと、幾つもの、鬼による人間への理不尽極まりない行為がだいぶ目についた。
「酷いな…。」
思わず漏らす蒼。その資料は、反抗した村民を取り押さえた――もとい、証拠のない疑いをかけられた村民を虐殺したという内容。
それを覗き込む藤は、表情がなかった。
「何故こんなことを?」
愚問だ。そんなこと、朔は厭と云うほど知っている。返ってくるであろう言葉も、容易に推測できた。
しかし、聞かずにはいられなかった。

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