マンションのエントランス。たたずむ男。白いワンピースを着た、細身長身の女が入ってくる。
「あの、すみません」
「はい。なにか?」
「道に迷ってしまいまして、今晩泊めていただけないでしょうか」
「この先にビジネスホテルがありますよ」
「お金がないんです」
「はあ」
「お願いします泊めてください。なんでもしますので。機織りが得意なんです」
「ああ。そういうの、間に合ってるんで」
「……実は……わたし、先日助けていただいた鶴です」
「鶴を助けた覚えなどない」
「またまたあ。助けたでしょ」
「助けた覚えなどないって言ってるでしょ」
「とにかく助けていただいたんです」
「しつこいなあ。警察呼びますよ。どこかほかあたってくださいよ」
「そんなわけにはいきません。助けていただいたからには恩返ししないと」
「だから助けた覚えなんかないんだって」
「いいからいいから。あ、ほら、お金もうけしたくありません?」
「こう見えて僕は年収一億だ」
「お金はいくらあっても困らないでしょ? もうけさせてあげるからさぁ〜。泊めてよ〜」
「駄目だ。ほかをあたってくれ。金もうけの才能があるんなら自分のためにつかいたまえ」
「ああそうですかっ。なんだよっ。ばーかばーか」
鶴去る。男、エレベーターに乗り、最上階に上がる。ドアが開く。無数の鶴が、機を織っている。
「 」
男は、誰に言うともなしに、つぶやいた。
やれやれ、鶴はもうたくさんだ…
なんて云うとフツーすぎですよね。うーん、発想が貧しいなぁ…
「俺が1億儲けているのは
鶴の機織りなんだから
あいつは犠牲にならずにすんだんだ
ばかな鶴よ感謝しやがれ
さぁ
今日も
俺の羽も機織りに使わなきゃだな…」
“俺”も“鶴”だったら。。と考えて作りました(/-\ )
長すぎるかもしれないですね。。
でも、こういうのを考えるの大好きです(〃^^〃)
訂正:つぶやいた→つぶやく
君ら鶴はどれだけ恩返しが好きなんだよ、やれやれ…
面白そうだなと思ってやってみました|・ω・*)チラッ
こういうの考えるの楽しいですね
こんな裏側、企業秘密だっつーの。
来訪した鶴を「ライバル企業の偵察」
として考えました。
各方面より素晴らしいレスありがとうございました。