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-季節 Ⅸ-

(いきなり話が春から夏の終わりにとびます。自分の気まぐれなので何卒ご了承ください。)

私の大学に変わった人がいる。
その人は 本 と 花 をこよなく愛する 男子。
時折花言葉だけで会話するらしい。(ただの噂だが)
少し興味がある。
どんな人なんだろうな、と思っている。
話してみたいな、と思っている。
思っているだけ。
基本、人と話すことが嫌いな私は自分から話し掛けることは滅多にない。
遠くから人の話を聞くだけ。

そんな私でもこの人とはなぜか自然に話せる。
ある店の経営主。
その店は古い一軒家を改装したらしい、かなり古い。その古い扉の前に墨でこう書かれた看板がある。

『骨董屋』

その看板の横を通って古い扉に手を掛ける。
ギギイィと呻き声のような音をたててその扉は開いた....。
「いらっしゃい。あっ白帆さん」
「こんばんは。今日もお客さん、来ませんでした?」
「はい。残念ながら」
と、苦笑した彼はこの店の経営主、私の住んでいる団地のお隣さん 桜尾 巳汐 さん。(ちなみに年齢は何度聞いても教えてくれない。)
「やっぱり、無理があったかもしれませんね。素人が一人で店を開くなんて」
きっと大丈夫だ。これから人が入りだすんだろう。でも、一つだけ....
「店の名前、変えません?流石にそのまま過ぎないかと」
「そうかなぁ」
そんなこと言っても彼はきっと変えないだろう。この単純な店の名前にもきっと意味があるんだろう、ちゃんと。私には分からないけど。
その時私が入ってきた時のように、あの古い扉がギギイィと鳴いた。
「.....お客さん...かな?いらっしゃいませー」
そこに立っていたのはどこかで見たことがある男子だった。
「あっ」そうだ彼は.....。
「あれ....」彼の方も何かに気付いたようだ。

「あなたは確か......」

「君って.......?」

  • 第二章 夏
  • 登場人物、増えます。
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