「雨の日って嫌いなんだよな」
「…知らないわよ(笑)」
そんな会話から始まった、私たちの雨の日。雨ってじめじめするし、気分はイマイチ乗らないから、私も雨の日は嫌い。
「な、雨の日ってなにする?」
「雨の日…?なにもできないよね…」
私は真剣に考えた。答えは見つからず、いつものようにあいつと話していただけの朝だった。
今日も長い学校が終わった。
雨は止んでいた。
「おーい!」
雨が嫌いなあいつは、校舎の外を歩く私に、走って駆け寄ってきた。
「おお!やっほー!雨止んだねー!」
「そうだなー!ホント嬉しい!雨上がりって夕日きれいだよな」
眩しそうに、あいつは夕日を見ていった。
あと、何回夕日を2人で見られるかな⁇
私は貴方が好きだから、敬意を込めて、あいつと呼ぶ…
そんな日々があと何回続くのかな⁇
もう残りの時間は少ないってことを、2人はまだ知らないのだった…
なんだろ、切ないけれど、なんだか気になります…
終わりって何にでもあるけれど、いつくるのかをぼくらは知らなくて、あとから色々思い出したり溜め息を吐いたりするんですよね…
ふと立ち止まって、「そんな日々があと何回続くのかな??」って思うとき、そんなときがいちばん幸せなのかも知れませんね。