陽と付き合って半年、今年は同じクラスになれた。とても嬉しかった。信じられないくらい。
席替えで陽は私の前の前の席。
「ねえ、陽くんてさぁ…。」
またしゃべってる。仲よさそうに。陽の隣の席は南野阿。野阿は陽の事を好きらしい。隣同士で話しているとき、嫉妬してしまう自分がいる。
最近、陽とはあまりしゃべっていない。帰る方向も真反対だから、一緒に帰ることもできない。付き合っているのに、なぜこんな距離感なんだろう。
「ねえ、瑞穂。今日なにもしゃべれなかったら、陽とのこと、ちょっと考えよっかな?」
「なにいってんの実玲奈。実玲奈は陽の彼女でしょう?野阿に負けてちゃだめだよ。陽にとっては実玲奈が特別だよ?」
「……。」
瑞穂はそう言ってくれるけど、私は心の中でもう決めていた。陽と付き合っていてもなにも意味がないなら、私が彼女である必要はないから。好きだけど、陽が野阿を好きなら、私は下がるべきだから。
もう5時間目の理科も終わってしまった。理科のグループ席で同じグループの陽と野阿は今日も仲がよさそうだった。本当に泣きそうで悲しくて寂しかった。教室の掃除で私は泣きそうになりながら、机をさげていた。すると、背後でそっと、実玲奈、という声が聞こえた。
「じゃあな、また明日な。」
陽がそう言って教室をでていった。
あーあー…
これからどうなるんでしょう??
読み続けますね♡