「……ん。一応ね。友達…だよな?」
桜尾さんが心配そうな顔をして彩生さんを見た。
「うん。友達やと思ってるよ、俺は」
(!関西弁?!)
彩生さん、関西弁だ。
関西出身なのか?でも桜尾さんは関西ではないって言ってたし。
(桜尾さんは生まれは山形県、育ちは色々らしい。親が転勤族だからだそうだ)
「そ。リュウは関西出身なんだ」
彩生さんのことを'リュウ'と言った。
やっぱりフレンドリーなようだ。
「で?何でここに?」
桜尾さんが彩生さんにまた尋ねた。
今度は少し優しく言った。
「忘れたん?俺の力」
“俺の力”?
彼も桜尾さんと同じように“特殊な能力”を持っているのだろうか。
「…聞きたい?」
すごく楽しそうに桜尾さんが聞いてきた。
何を考えているのだろうか。
「はい。聞きたいです」
私の代わりに夏川くんが答えた。
「じゃ自分で言って、リュウ」
桜尾さんに言われ、彩生さんは素直に頷いた。
「巳汐が心を読めるってことは知ってるんやんね。俺の力は未来を見れるんです」
………?!“未来を見れる”?!
それって!
「予知能力?!」
夏川くんが先に答えた。