幸せの絶頂だった父と母。
そんな二人をある災難が襲う。
「事故にあったんだ。母さんは」
母が家に帰ってこなかった日。
父はそう言った。
しかし、それは嘘だった。
本当は河川へ飛び込んで自殺していたのだ。
まだ死体は見つかってないらしいが。
(なぜ見つかってないのだろう?そんなに広い川じゃないはずなのに)
「その元凶は、俺だった」
母は父が吸血鬼だと知り怖くなって川に飛び込んだという。
「だからお前には隠しておいた。俺が吸血鬼だということも、そのピアスの意味も」
なるほど。
愛する人をなくしてしまったから慎重になっていた……というわけか。
「嘘をついていたことは本当にすまなかった。でも、お前のためだったんだ。許してくれ」
(はぁ、“僕のため”か…)
「……ありがとう。全部話してくれて」
今はそう言っておこう。
でも、この話を聞いて一つ、思ったことがある……
To be continued……
あらあらお母さん...