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七夕

いつもと少しだけ違う夜に
人は願いを込め空を見上げる
酸っぱい雨を降らせる雲の上では
惜別の情に俯く星々の涙
離れ離れになっても尚その強い光を失わぬ愛は
それらを見守る一際輝く星とともに
夜空に大きなアステリズムを描く
雲海に隠される星々の逢瀬に
人々は浪漫を抱く
天からの贈物のような綺麗な着物を着た貴方
別れの発ち際にようやくその愛に気付いた僕の
ただあの頃に戻れたらと届かぬ願いを込めた光は
ただ俯く僕の頬を落ちて行った

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