悲しいくらいに桜が似合うきみは 不変こそ美しい、と言って譲らない いつかは散る花に 何度も咲き誇る花に いちいち思いを馳せてしまうぼくは こころがいくつあっても足りないのだ 去ってゆくきみを 振り向かないきみを ぼくはひどくきれいだと思った からっぽの胸を吹き抜ける風は 春のぬくもりを孕んでいる 反感を買うから黙っておくけど いつか死ぬきみだから美しいんだよ