「ふん、なら話が早い。君を護るようにと朱治郎殿に頼まれたのだ」
僕にいきなり話しかけてきた三人の内、一番背の低い女の子が喋り出した。
「僕を護る?………なぜ?」
「君はいじめられているそうじゃないか。それを聞いた朱治郎殿に頼まれたのさ。私達に任せろ」
三人組の中の一人の男がそう言った。
(こいつら、どこまで知ってるんだ?)
「全てだよ」
一番後ろに影のようになっていた最後の一人の女が言った。
「この二人はただの吸血鬼だけど、僕は吸血鬼じゃないから」
「……じゃあ、何者なんです?」
その女は口元だけでふっ、と不気味に笑い、こう言った。
「簡単に言うなれば魔女だね。万能の。だから心も読めるんだ、僕は」
(………魔女……)
これも架空の世界の生き物だと思ってたのに……。(というかこの人、女なのに一人称が僕……)
「女が僕って言って何が悪い!!僕は僕なんだ!」
怒らせてしまった。
(………あ)
よく見ると怒ったその人のまわりに風が起きている。
本当に魔女のようだ。
「だからそう言ったじゃないか!!」
(アハハハ………汗)
ヤバイ人を怒らせてしまったな……。
…………と…とりあえずそれは置いといて……っと。
「ということは、お二人が吸血鬼、あなたは魔女、ということですか?」
三人が満足げに頷いた。
(………あり得ない…。何が起きているんだ……?!)
最近は、僕の頭を混乱させることばかりだ……………。
To be continued……………