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初夏

日高昇足猶慵起
(日高く昇り足れども猶ほ起くるに慵し)

古家唯響蹴空缶
(ただ古家に空缶蹴る音の響くのみ)

頬白啼声欹枕聴
(頬白の啼く声は枕をそばだてて聞き)

御嶽山雪閎襖看
(御嶽山の雪は襖を広げて看る)

信濃即常遅流行
(信濃即ち常に流行より遅れ)

木曽仍少人多猿
(木曽仍ほ人少なく猿多し)

心泰身穏是帰処
(心泰く身穏やかなるは是れ帰する処にありや)

我何座禅組気懸
(何ぞ我座禅組たることを気に懸けん)

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