煙草の香が内耳を侵す 煙草の香が罪の証跡 背中に焼きつく熱の束 痛くて辛くて縋りつく 舌先の道徳が煩わしい 噛み砕く 嚥下する 瑕だらけの瞼の裏 混濁した醜い記憶 かわりのない感情 引き摺る先には何もない 私は明日も泣いている これはきっと正しくないと これはきっと愛じゃないと