0

七月時雨 #5

よく知る双眸、立ち姿
影の差す顔は長らく見なかったもので―

少年は、その言葉を呟いたのでした
「ヴァレット……」
飴色の瞳が、ぱたりと瞬きました
にこりと口の端が上がりました



ヴァレットは、ユーリを見据えて言いました
「さぁ、覚えてる?」
少年は、一瞬、意味を理解することができませんでした
「ヴァレット、覚えてるよ」
「覚えてる?」再びヴァレットが問いました
「君の正義という名の罪。」

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。