唇を奪うやわらかな熱気が
どうかきみのものでありますように
ひどく蒸し暑い縁日の
はかない夢などでありませんように
へたくそに下駄を鳴らしながら
150年前のきみもここに来た
ひらひらと揺れる紅色綿絽を
尾びれみたいだって笑ったの
底床にちらつくまばゆい影
水面をなぜる生温い爪
薄く延ばした命だとしても
そばで呼吸していたかった
ずっと知っていたんだよ
きみがぼくを掬ってくれたこと
ぼくはきみを救えなかったこと
150年後にまたここで出会うこと
楽園(鈴木光司)と云う小説を思い出しました。
百五十年、って世界観が妙に素敵です
シャア専用ボールさん、レスありがとうございます。夏祭りが好きで、幕末期が好きで、生まれ変わりが好きなのです。