現代文の先生が、
こすもの顔を忘れた。
「こすも、どんな顔してたっけな」
打ち寄せた波のように
じわり じわりと、
僕らの心のくるぶしまで届く
これは、 小さな焦燥
「もう一度 あいつの顔見たいなぁ」
じわり じわりと、
また、馳せるものがあるのなら
こすも、
この海で、きみのこと
心に浮かべた僕らの数だけ
きみの力になれないだろうか
きみがきみの宇宙で迷ったとき、
帰れる場所になれたりしないだろうか