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1人で歩く夜

車の中で親と喧嘩をした。
コーヒーをスーパーの袋から取れなくて、無理と言ったのが原因だった。
一瞬で不機嫌になった親から入院するのを断ったことをねちぬち言われて、私はそれが嫌で走る車から飛び降りた。
動く地面によろけつつ着地。

降りてから走って、ふと空を見ると月が嫌に大きかった。
行く宛なく、トボトボ川沿いを歩く。
月は相変わらず大きかった。

支配する親が嫌だった。
お金を盾にすべてを支配しようとする親が嫌で仕方なかった。

川沿いを歩いて橋を3つ通り越して。
川の独特の臭い、田んぼの甘い匂いでふと頭が冷めた。

もう、家から離れようと。
バイトして、1人で歩いていきたいって素直に思った。

1人で歩く夜、何か見つけた気がした。

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