「そんなこと信じられるか!」 「信じるかどうかはお前次第だ。云っておくがな 生まれてから俺は真実しか口にした事が無い」 「どの口が言ってんだ?」 「ああ、そうだ。お前の云う通り、俺は嘘だけを吐いて生きてきた因みにこの言葉も嘘だ」 「…。」 「お前は今迄真実しか口にして来なかったのか? 其れとも嘘だけを吐いて生きてきたのか? 言葉なんぞ所詮偽りだ、人為的なものだからな 真っ赤な偽物だ、人の為のものだからな かくなら裏の裏の裏、読むなら心の裏の裏だ」