「勝者や英雄、正義が存在し続けるには 敗者や悪役が必要不可欠ですから」 「そういうもの?」 「そういうもの。っていうかそういうことにでもしておかないと明日に希望が持てません。 逆に云うとそう思っている間は 明日が待ち遠しくてたまりません」 「ふーん」 「まあ、やってみるとヒールもなかなか 悪くありませんよ、人質さん」 「そっか、よかったね。でもおじさんには 正義のほうが似合うと思うけどなぁ」