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2人 〈昔書いたやつ〉

二人の男女がいる
一人を順次と言い、
一人を栞と言う。
順次は栞のことが好きである
栞は順次に少しだけ気が有る様だ
二人は同じ高校に通っている
静岡市が谷津山の南側に立つF高である。

順次は絵を描く。
水曜日の夕方。
夕日が部屋を照らし、
ギリシャ彫刻が順次を見つめる。
カラスが空を飛んでいき、
吹奏楽部の音色が部屋を包む。
[あっ、いた。]栞も美術部員である。
が、一人での作品は余り描かない。
描いても リンゴ 位である。
まぁ、とりあえず入っているという所だろう。
「何?」順次は描く筆を止めた
「ああ、今日やる」栞は机に向かい、
「何描いてるの?」と聞いた。
「えっ、風景画。」といった後、順次は
サイダーを飲んだ。「ふーん。」栞は絵を見ながら、ペットの紅茶を飲んだ。二人のこんな時間を
何となく気に入っている。

好きは好きだけど、告白しなくてもいい。と順次はおもう。
アイツはアイツ、私は私。でも、好き。と栞はおもう。
そんな距離感で平行線を辿っている。
確かにその方が良いのかもしれない。

  • ごめんなさい、こんな長くて
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