羨ましい。
運動も勉強も音楽も性格も顔も背の高さも。
何もかもすべて。
昔から君は私の高嶺だった。
生まれたときからずっと一緒だから気づかなかったけど、ようやく気づいてしまった。
何もかもできる君に比べて私は?
その瞬間の1.5秒間、身体を預けていたベッドをすり抜け、どこか深いところに身体がいってしまいそうになった。
勉強もそこそこ。運動もそこそこ。自信もない。
自分を愛せないし...。
ああ、うまく言葉にできない。
憧れ。それは、美しいものであるが、それは恐ろしいものなのかもしれない。