あなたは何でも知ってる。
あたしがぱぱとサヨナラした時も、
ママの涙の匂いがする背中を見つめてた時も、
映画館にあなたを置いてきた時も、
散歩中に落とした時も、
おねしょした時も、
熱を出した時も、
ランドセルを初めて背負った時も、
初めて親友が出来た時も、
好きな人が出来た時も、
初めて仲間との別れを経験した時も、
新しい環境になったときも、
初めてのテストも、部活も、
泣きながら眠った日も、受験中も、
ベットで勉強しながら寝落ちした日も、
高校が決まった時も、
新しい制服も、友達も、
バイトで疲れて昼寝したときも、
あなたはずっと見てくれていた。
お母さんが知らないこともたくさん。
たくさんの「も」があなたと私の歴史。
大きくなるにつれて、あなたを持ち歩く事は無くなった。
でもね、いつだってあなたはあたしの味方だった。
ひとり暮らしにだって、結婚した新居だって、
あなたを連れていく気でいる。
そしたら、いつか、私の命が尽きる時、自分の子供にあなたを渡したい。
あなたと私の話をして、どうか仲良くねと。
それまではあたしの味方でいてください。