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鬼ノ業~本章(参拾玖)

蒼はわざと咳払いをして、無理矢理話題を変える。
「ところで、俺達は早くこの村を出ていった方がいいんじゃないっけか?」
意地が悪い。藤への挑発と云うか、やり返しと云うか。
すると藤はそれを見て、薄く笑みを浮かべる。
「鬼は捕らえたから、とって喰われる心配はないんだがねェ…。もしかして、人間に喰われると思って恐がってンのかい?可愛いじゃあないか。」
藤の方が数枚上手だった。
朔は吹き出し、凛はそのやりとりを不思議そうに見ていた。
蒼に至っては、とても悔しそうだった。

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