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ポケットの中の声

「ありがとう。」
私のポケットの中声はただその一言だけ。一言だけでいい。それで十分。
小1からずっと同じクラスの幼なじみ。辛かったこと。悲しかったこと。悔しかったこと。何か辛いことがあったとき、私が頼るのはいつもあいつだった。あいつは、私の汚い感情も、全部認めて受け止めてくれたから。君の存在に、何度も救われたよ。

先輩にストーカーされて怖い思いをしたとき、あいつは黙って私の気が済むまで話を聞いてくれて、そして一緒に怒ってくれた。責められて、暴言を吐かれて、本当に自分が死んだらいいんじゃないかと思ったとき、何度も何度も、「お前は悪くない」って言ってくれた。君がいなかったら、私は本当に壊れてしまっていたかもしれない。

友達のことで悩んでて、でも誰にも打ち明けられなくて、ひとりでずっと苦しんでたとき、あいつからメールが来た。「最近お前らしくないね。」あぁ、こいつにはどうしたってバレちゃうんだな。そう思った。同時に、こいつは本当に私のことをわかってくれてるんだなって、嬉しくて涙が出た。全部話して、いっぱい泣いて、「お前の気持ちは100%は分からないけど、何があっても味方でいるよ。」あいつからその言葉を貰って、また泣いた。

いつも君はそう。普段はくだらないことで馬鹿にしてきてむかつく奴なのに、私に何かあったときは、誰より先に飛んできて、私の気が済むまで話を聞いてくれて、泣き止むまでそばにいてくれる。お前なら大丈夫。お前ならできる。そうやって背中を押してくれる。

本当に、君に出会えてよかった。
君と幼なじみでいられてよかった。
ありがとう。
出会ってくれてありがとう。
そばにいてくれてありがとう。
本当に、ありがとう。

こんな言葉、クサくてとてもじゃないけど直接言える気がしないから。
電波を通して、あいつに伝われ。

  • 米津玄師
  • ポケットの中に隠している声
  • 伝えたい
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