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ある生き物とある生き物の会話 その2

「ねえ、コーヒー飲む?」
「いただこうかな」
「砂糖とミルクは?」
「どちらもいらないよ」
「君はいつもブラックだね」
「いつもというわけじゃないけれどね、だいたいブラックだ」
「苦いのが好きなの?」
「いや、甘すぎるのは嫌いだけど、甘いものが嫌いなわけじゃない」
「じゃあどうしていつもブラックなのさ」
「格好いいからだよ」
「ブラックの方が?」
「そうだよ、ブラックコーヒーを飲んでクールさをアピールしようと思ってね」
「そうかい、僕は純粋にコーヒーが好きだよ」
「僕のイメージでは、コーヒー好きと名乗る人は、ブラックで飲むよ。君みたいに大量に砂糖を入れない」
「決めつけは良くないな。全世界の砂糖の入ったコーヒーをこよなく愛する人に謝った方がいい」
「ごめんなさい」
「うん、じゃあ今日の君のコーヒーは砂糖入りだ」
「あぁあ、僕のクールさが」
「まぁいいじゃないか、たまには可愛さをアピールしたって」
「仕方ないね、まぁそんな日もありかな」

  • ある生き物とある生き物の会話
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  • 僕、自分で豆挽いてから淹れるくらいにはコーヒーが好きで、このお話に惹かれました。
    ブラックで頼む人は確かに格好いいなあと思います。なんたって、ブラックは、味に嘘つけないんで手腕が問われるというか、お客さんとのやりとりの一段目のような気がしてます。
    どうか、これからもコーヒー好きでいて欲しいなあ。

  • こぐまさん、お久しぶり。いつの間にかハタチになったのね。

    正にこの子と同じで、中学・高校から格好を優先してブラックばっか呑んでてそのまま癖になっちゃいました(笑)
    最近は気分にもよるけどミルクを落としてみたり、時には甘いカフェオレだって呑むことあるけれど。丸くなったな、なんて思います(笑)

  • >シャア専用ボールさん
    お久しぶりです。そうなんですよ。いつのまにか20歳。びっくりですね。
    ブラックコーヒーで格好つけちゃうの、わかってもらえる人がいて嬉しいです。


    >祐月さん
    豆挽いちゃうとか、ただブラックコーヒーで飲むよりよっぽどかっこいいじゃないですか!動機は格好いい気がするとかで飲み始めましたが、おかげでわたしはコーヒー好きになれましたよ。