涙の味ばかり知ってしまって、嗚咽で言葉も吐き出せないのだ
笑顔でいたいとひたすら願うのは、いつか
眠ることすら怖いと思う時
夢は泡のように消えるのに、ずっと続くような気がして
抱え込んだ秘密すべてにひとりの共犯者も許せず、膝から崩れていく瞬間が目に見えている、ような気がして
柔い温かさを覚えてしまったら
ずるずると足を引きずるのだ
いらないものを捨てながら、細い感性の糸を切る
単純にしようとすればするほど、粗く削ぎ取ってしまうのだ
それをいつも嫌いだと思うのに、さようならばかりする