とっておきのカップから香る アールグレイみたいな声で 名前を呼ばないで オーブンから出したばかりの チーズケーキみたいな掌で ぎゅっとしないで ポッケに入れっぱなしだった チョコレートみたいな瞳で 私を見つめないで どこもかしこも美味しそうなくせに しょっぱい雫ばかりこぼさせないで せめて絶望させてくれたらよかった