肺に巣食う真っ赤な病
眠気をさそう熱い体温
ぼくはこのいのちの延長線上で きっと
きみをふかく傷つけてしまう
たとえば きみがぼくから目をそらさないのは
窓のそとで桜が咲いているからかもしれない
ねえ、ぼくはうまく笑えたかな
きっとぎこちなかっただろうなあ
きみはぼくをいつも買いかぶってくれるけど
ぼくは魔法使いでもなんでもないよ
ハッピーエンドがだいすきなきみに
つらい道を選ばせてしまうと思う
だから できるだけたくさんの思い出をあげよう
きみのすべてをぼくでいっぱいにしよう
いつか流すであろうきみの涙が
どうか少しでもあたたかいものでありますように