むごたらしさは、しばしば外面を、可哀想な外面を伴わない。 だからこそ、人はむごたらしい目に遭った人を簡単に見下したり、差別したり、そのむごたらしさを軽視したり出来る場合もあるのだろう。 意図した悪意ではなくても。 人が自然災害の被害者や病気の患者さんを見下したりしないということは、逆説的に考えると、とても残酷である。 私たちは、しばしば自然災害の被害者や病気の患者さんに指差して笑っている。 それは普通のことだけど、普通だからこそ恐ろしい。