例えるなら
君の好きな人が毒林檎に犯された白雪姫。
君が王子様。
ぼくは七人の小人の一人。
白雪姫の目を覚まさせるために
キスをしようと顔を近づける。
林檎のように赤い唇に
桃のように柔らかい唇が
重なりそうになる。
ぼくは呆然とながめる。
他の小人は祈ってる。
祈ることが出来ないぼく。
どうせなら止めに行きたい。
もう無理だって
手遅れだって
それがもし
ぼくが
白雪姫だったら
君はぼくの目を覚まさせてくれるかな。
もし
ぼくが
君の
好きな人だったらいいな。