雪道へ するりと銀が滑って 足跡は紅色 雪道が解けた後の 妙に つるりとした白い畝 一度浮き上がったそれは 決して なだらかになることなく 陽が差す度に影は濃い 青褪めた月に晒されて 冴え冴えとした白い畝 踏み荒らすは銀 目覚めたクレパスは ぬらりとして 色を取り戻す時を待っている