昨晩友人と電話をした。向こうから「愚痴を聞いて」とのこと。了承して電話を取ると、彼女にしては珍しいくらい荒れていた。彼女とは長いこと一緒にいたせいか、色んな感覚が似ている。好きなもの、嫌いなもの、考え方などなど。でもお互いのことはそれらの「例外」だから、愚痴も吐きやすい。
普段は中身のない話ばかりだけど、昨日は久し振りに色んな話をした。互いの近況と愚痴、趣味の話から派生して「美術とはどうあるべきか」なんて話、人として最低限の常識とは、本当に魅力ある大人とはどんな人間か、正しさと粛清の基準は何か。
時々こんな真面目な話をする。それができる友人がいて、本当に良かった。「自分は今こんなことを考えてるんだ」って、考えを整理できるから。それに、こうして話していると、自分の形が見えてくる。向こうも同じだと言っていた。
今ここに、20年分の経験と考えが積み重なってるんだ、って思った。