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無題

時々、ぐわりと
襲い来る寂しさへの
愛着を断ち切れずにいる

手を伸ばしても届かない
声を枯らしても届かない

あの人達を振り向かせる手立てを
私は何一つ持たない

只管、馬鹿みたいに
想い出に縋ることしか
私には出来ないでいる

諳んじるほど読み込んだ
瞼裏に白く染め抜かれるほど

それはきっと
盲信者の祈りに似ている

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