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道の真ん中で

 さっきまで沢山通っていたはずの車たちが次第に少なくなるその時、静寂が訪れ灰色の景色と雪の音だけになる。
 わずかに曲がった1.4キロほどのコンクリートの道が田んぼを貫くようにして伸びている。僕はその道の歩道で立ち尽くしていた。
 無慈悲に降り注ぐ冷たい雪たちを見て唐突に思った。
「『カミサマ』はいやしない。そもそも僕らは何を『カミサマ』にしていたんだろう。」
 再び車が通いだし列をなすようにして不規則に僕の横を通っていく。
 そして、また静寂が訪れた。
 虚しかった。何故だかはさっぱりわからなかった。

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