ひとりにしないでと そっと呟いた言葉は 滴る雨に かき消されてしまった 今日もどこかで 誰かの叫び声が 怒号が 悲鳴が鳴り響いても コンクリートの建物に 広大な砂漠や空に 吸い込まれては 消えていく どれだけ苦しんでも 泣きたくても その声は 喉の奥に留まったままで みんなの知る自分は 綺麗な仮面をつけた自分 もしも 1日くらい自分の本当の声を吐き出せたら 吸い込まれていく誰かの声が 邪魔されずに みんなに届いたら 少しは楽に慣れたりするのだろうか