タイトルはあたしの新しい日記の名前だ。
これはかつての最寄り駅の駐輪場にいた野良猫にあたしが勝手につけた名前だ。ある日ミャーミャー鳴いてる声を聞いて、見つけた子だった。
後にその猫は妊娠してることがわかり、ちび猫たちが産まれた後もよく様子を見ていたのだが、あの強い目をあたしは忘れられない。母の目であり、ここで生きていくという強い目であった。
そんな目を昨日突然に思い出して、これはただごとではない感じがした。きっと、彼女が何か残したがっている。そんな感じがして、あたしは決めた。新しい日記の名前にしようと。
引っ越した今、あの子たちがどうなったかはわからない。だけど確実に存在はしていたし、一緒にいる時間は幸せだった。あの時間に感謝をこめて、Nihiと名づけるね。