うつろってゆく季節のことが
唯々 気がかりでならなかった
心臓も肺もぜんぶとりだして
いっそ剥製にしてしまいたい
額縁にとじこめた写真のように
きれいなまま飾っておきたい
雪解け水をのみほして
たった一度 芽吹くその奇跡を思う
初夏にさらした手のひらで抱く
真冬のようなきみの身体
名づけてしまった花だった
愛してしまったひとだった
貴女のことばが好き。
前にも云ったかも知れないけど、口に出して読み上げたくなるような詩が好きで、ぽつり、読み上げた声を額縁に閉じ込めて壁に留めておきたくなります。
手術中、息を吸って膨らむ肺はたとえようもなく美しいって、医学を学んだ母が云っていたっけ。心臓もきっと、鼓動を止めたストップモーションがいちばん美しいのだ。唇のようにそばに飾っておければいいのに。
愛することはきっと真っ赤な血の匂いがすることなのかな。
シャアさん。レスありがとうございます。くちべたなのでうまくいえないのですけれど、すてきな言葉をくださること、いつもうれしく思っています。
季節がめぐることってほんとうはすばらしいことのはずなのに、花が散ってしまうこと、年をとってゆくことを思うと、やはり手放しでよろこべなかったりします。ならばいっそ咲かないまま、冬のままでいたい、と。