金木犀が香る季節。練習から帰るときに、ふわりとして、 ドラムさんとあと四日だねとか、金木犀好きなんだーとか、 大学行っても音楽という枠からはみ出さない気がするよねとか、なんて話して。 あぁ、もう四日後はこの人たちと音楽はできない。 なんだか、心の奥がきゅうっとする香だ。どうして、こんなに切なくて金木犀はサヨナラだと言うのか。 そして、金木犀が漂うと浮かんで来る あるバンドのギタボだった人。 サヨナラなんて言わないで赤黄色に浮かんでいたい。