それは、亡くなった弟のお通夜だった。 遺族として、弟のお通夜に参列してくださった方々に葬儀会場の出口で一人づつにあいさつをしているとき、参列していた弟の知人が遺族である私のほうを、じろじろ笑みを浮かべながら目を合わせてきた。 目を30秒以上合わせいるというのに、視線をそらす気配はない。 ニヤニヤ笑いながら。 正直、殴りたかった。でも、そんなことをしたら弟のお通夜がめちゃくちゃになってしまう。 私は耐えた、一生懸命。 これでよかったんですよね? 吐き出すところがどこにもないよ。。