あの日に満たされなかった心は
それは其の儘 其の儘乾涸びてゆく
ひしゃげた心を瓶詰めて
一粒二粒、数え飽く程
からりころりと瓶を振るって
さて、飛び出る一粒はどちら
掌受けた貴方の為の
貴方の心が乾涸びぬ為の
それは形代 辻褄合わせ
その面被った私の高慢
それが ひしゃげた心たちの
変若水であると云うそうだけど
あの日の心は満たされたかった
今日ではなくて あの日のうちに
あの日の心は綻びたかった
貴方の中より 私の中で
固めた心を溶かすのは涙。
通じなかった想いも
通わなかった心も
伝わらなかった言葉も
交わらなかった視線も
全てはサハラに降る真珠の雨が
地を固め、地を溶かす。
…なんて