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雷鳴

久しぶりの雨だ。
久しぶりの雨なんてのはよくあるニュースだが今回の雨はただの雨ではなくてたとえば上司と部下、教師と生徒みたいなそんな社会的な障壁をすべて洗い流してしまう雨なのだった。
副次的効果で借金がチャラになった。
借金がなくなると世の中の見え方が変わった。
つまり余裕ができた。
借金が精神に及ぼすストレスがいかに大きかったか借金がなくなって初めてわかった。
借金があったころのわたしは饒舌だった。
口数は余裕のなさに反比例するのだ。
余裕のある者は必要以上に語らない。マイナスの発言もしない。
雷鳴と雨音が心地いい。
なんつったって涼しいしね。
だからもうわたしが詩を書くことはないだろう。

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