2

無題

張り詰めた空の日の
寂れた鉄門
招待状は真っ赤なコート

紺碧色した溜息が花園の鍵
硝子の崩れた温室で
妖精達と秘密のお話

お父様には言えないの
お外で起こる嫌なこと
お母様には言えないの
お家で起こる嫌なこと

お口にチャックを掛ける度
溜まってゆくのは花園の鍵

優しい透明なお友達は
悪戯のフリして 嫌なことを貰ってくれる

空っぽになった私の中に
溜まってゆくのは花園の鍵
頭の天辺まで染まったら
枕元には真っ赤なコート

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。

  • 筋立てはまるで違うけど、原罪の庭と云う小説を思い出しました。
    誰にでもおいそれとお勧めするわけにはいかない本ですが…(笑)実はとても素敵な話なんです。

    秘密めいた花園、昏い闇を呑んだ極彩色、こう云うお話、大好きです。

  • シャアさん

    レスありがとうございます。
    原罪の庭、調べてみたら面白そうですね。
    探偵小説はあまり読まないのですが、
    読んでみようかと思います。
    …卒論が完成次第 是非に笑