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夕暮れ 散文的即興詩。

写真に写らない夕焼けのささやかな橙、
灯り始めた隣家の窓も同じ色。

影絵の蝙蝠が舞ってる電線の間、
膝を立てたぼくは車の屋根の上、ハモニカを吸いながら
暮れる街の向こうを眺めてる。
思うのはいつだってちょっとカッコ悪かったぼくのこと、
オレンジがだんだん重たく濃く沈んで、
ゆっくり降りてくる帳は水で薄めた藍の色。
どこまでもとうめいな この空の向こうに浮かんでいけたなら、
手足をだらんと広げたままで
あお、と みどり、と むらさき、と だいだい、と
ぜんぶのなかに溶けてしまえたなら
ぼく は、きっと。

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  • 今日の夕焼けはとても綺麗でした!わたしがうまくことばにできなかった風景を、気持ちを、こんなに 温かく詩にできるなんて! シャアさんさすがですね、って 二重で感動してます^ ^

  • しゃちちゃん≫
    ちょっと遅くからだったけど、待ち時間にちょうど、夕焼けが真正面に残っていて。
    なかなかできないけど、今日はそれを見ながらリアルタイムでことばを書いていくのがとても楽しくて、だんだん夜になる暗い屋根の上で(これはホント)一人にやにやしてました(笑)

    嬉しいレスを有難う。

  • すごいですね
    これ以上ないような夕暮れのうただと思います
    とても写真なんかじゃ撮ることのできないオレンジとそれが消えていってしまう切なさに自分のふがいなさを重ねてしまうような、あの時間はとても大切です

  • ねるらくん≫
    有難う。丁寧に読んでもらえてとても嬉しいです。
    時間をかけて、時間に寄り添って、丁寧に書いたことは決して無駄にならないんだって励みになりますね。
    そう、伝わってほしかったのは正に、時間なんです。