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音のナイフ8

女の子は男の子の笑顔を見ました。
笑い慣れていないような顔。
面白い子だと改めて思いました。

お母さん、友達を連れて来たのー!

友達を家に連れて行くことは、よくあることでした。
お母さんはいつものようにそう、ゆっくりしていってね、とだけ言って、花の手入れをしていました。

行こう!

はい。

男の子は頭がグラグラしていました。
トモダチ、頭の中で女の子の声が響いています。
友達なんて言われたことは初めてでした。
今までの生きてきて、知らないことに出会うことなんて、滅多になかったのです。
この女の子に会ってから、初めてのことが沢山で、なんだか本当にこれが自分なのか、わからなくなり始めていました。

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